第56回北陸信越ブロック会員大会に参加して

第56回北陸信越ブロック会員大会に参加して

石川県の能登半島で令和6年元旦に発生した地震、又9月の豪雨により被災された方々にお見舞いを申し上げます。

9月28日、29日に「シン茶人」をテーマに開催された北陸信越ブロック会員大会に、東海ブロックより5名で参加いたしました。一日目から茶席とエクスカーション、開会式、懇親会、二次会、三次会と盛りだくさんで、二日目も総本部報告、全国委員メッセージ、グループワーク、閉会式と大変充実した二日間でした。

では、一日目の茶席とエクスカーションから。

<九谷焼美術館と蓮光寺>

九谷焼美術館へ行く前に蓮光寺というお寺に案内されました。

ご住職様から蓮光寺では西大寺の大茶盛式を経験した檀家様からこちらでも大茶盛をやりましょう!とお道具を揃えていただいてコロナウイルスが流行る前までは毎年開催開催していたこと、お道具が傷んできたためお寺の周りの作家さんにお願いして茶碗や水差しを制作していただいたことなどをご説明いただきました。

また、その檀家様からお茶室もいただいたそうで今回は遠くから眺めるだけでしたがお茶室の外観を見せていただきました。私は西大寺の大茶盛式に行ったことはないのですが経験してみたいと思いましたし、良かったと思ったことを地元の皆さんにも経験してもらいたいというこの檀家様のお考えは素敵で見習いたいと思いました。

九谷焼美術館では九谷焼の歴史と画風の移り変わりを展示物を通して知ることができました。今回のエクスカーションの班割りは画風の名前で付けられており私の班は庄三(しょうざ)でした。こうして見ると九谷焼とただ一言でまとめてしまうのはもったいないことで、お茶会で使用する際にはどの画風なのかもしっかり説明できるようにならなければいけないなと思いました。

私の班では最後が九谷焼美術館でのお茶会で、石川青年部の皆様が天井にプロジェクターでお祭りの様子を流しながらの楽しいお席でした。お道具はどちらも素晴らしかったのですが、中でも建築のお仕事をされている会員さんがご自作されたというお棚が現代らしさの中に詫びを感じる青年部らしい素敵なお棚でした。私も何かお道具を作ってみたくなりました。

浜松青年部 佐藤陽介

<鴻玉荘での茶席>

鴻玉荘は元々大正時代に料亭として使われていた建物です。室内のこまやかなデザインがおしゃれでかっこいい建物でした。建物内では、殿様扮する石川青年部会員による鴻玉荘クイズ大会が催され、知られざる鴻玉荘の豆知識を教えて頂きました。

薄茶席は「針」をテーマとした設えで、外国の食器をうまく見立てていたり、石川青年部・石川南青年部の会員作家さんが作られたお茶碗が数々出てきたり、趣向を凝らしたお茶席でした。作家さんのお茶碗はどれもフレッシュで独創的でお茶碗を見ているだけでもおなかいっぱいになりました。お菓子は行松さんの三色団子、ふわふわでおいしかったです。

石川青年部、石川南青年部の心意気が詰まったブロック会員大会、お邪魔できてよかったです。

三重北青年部 隠岐沙希子

まだまだ続くよ一日目

<開会式と懇親会>

 石川及び石川南青年部のお茶席の後に、開会式がありました。1月の震災と9月の豪雨と続く能登の災害復興を、茶道としてできることは多くないけれどしていくとの言葉が印象的でした。また、6月開催で予定されていた会員大会を9月に延期して、白紙から考え直した苦労を聞きました。

 懇親会では、新潟、石川、東京、相模、三重と色々な人と隣合わせでお話ししました。特に盛り上がったのが、お茶会を開いた時の茶券代。道具をどうやって集めるのかとか、みんな同じことに悩んでいる共感がありました。温かい葛焼をお出ししたくてレンジで温めるのに苦労した話も面白かった。また、今年の卒業メンバーが登壇して挨拶していましたが福井青年部の人は毎年のことだから、うちわを用意していて、懇親会で一番盛り上がっていた。

 二次会で、一緒に行った廣田さんの卒業も祝えて、僕も嬉しかった。個人的には、単身赴任で石川県にいる時に一緒にお稽古していた人とお話しできたのも良かったです。

三重北青年部 関口忠義

<二次会三次会>

事前に大喜利風の「シン茶人グランプリ」のエントリーが出来るようになっていて二次会で授賞式がありました。私が心にのこっている言葉は「濃茶はエスプレッソのように薄茶はカプチーノのように」です。このような企画があると当日までワクワク楽しめてよかったです。私は今年で卒業ですが、二次会で他ブロックの卒業者も壇上にあげてもらい祝ってもらったことも嬉しいことでした。

さて、二次会の終わりには三次会のお知らせもありました。三席呈茶席と、お酒を飲む席が一席ありました。6月の青年茶人の集いでご一緒した方と再会し、前年の会員大会で作った「すごろく」をみせてもらい、一生懸命「まえのめり」に青年部活動に取り組んでいる姿に感激しました。青年部活動を楽しいと思ってからはあっという間に卒業の年を迎えました。これからは普通の女の子に戻ります。

三重北青年部 廣田 愛

<二日目>

 二日目はグループワークでした。

これから自分が目指したい茶人「シン茶人」になるとしたら、どんなシン漢字を選びますか?また、その「シン茶人」が集まって、どんな青年部にしていきたいですか?というテーマに対し、グループで話し合うというものでした。5〜6名ごとのグループで、ファシリテーターが進行し話し合いました。シン、という漢字は、親、心、新、森、浸、など思いのほかたくさんありますが、皆様それぞれの漢字に強い思いを感じました。グループで決めた一文字をもとに、これからどんな青年部にしていきたいか、という話し合いは、今後の活動に取り入れてみたいと思う事も多く、非常に実りのあるものでした。グループワークの後、全体で発表する際の「前のめり」は、北陸信越ブロックさんならではの雰囲気で、圧倒される思いでした。閉会式後に解散となりましたが、チャリティー展観で当たった垂撥は持って帰るには難易度が高めでした。北陸信越ブロックの方をはじめ、たくさんの方とお話ができ、貴重な時間を過ごしました。今後の活動に活かしていきたいと思います。今回参加させていただきありがとうございました。

愛知第一青年部 近藤優子