10月12日(土)秋の澄んだ空気が心地よい中、犬山市を訪れました。
最初に訪れたのは、日本庭園『有楽苑』にある国宝茶室『如庵』です。通常は庭園の見学だけですが、今回は特別見学ということで係の方に丁寧に解説していただき、茶室の中にも入ることができました。茶室は二畳半という小さな空間ですが、段違いの窓が多く取り入れられていることや、床脇に鱗板という三角の板を入れて壁面を斜行させ、茶道口一つで給仕口が兼ねられるなど、随所に工夫が施されており、狭さを感じさせません。特に印象に残ったのは『有楽窓』と呼ばれる窓です。外側に竹が詰められ、節の間から差し込む光が徐々に色を変えていく様子が非常に神秘的でした。
次に『弘庵』茶室へ向かい、呈茶をいただきました。使用された茶碗が犬山焼だったため、窯元を教えていただき、その後の予定を急遽変更し、犬山焼の本窯元である尾関作十郎陶房を訪れることになりました。
突然の訪問にもかかわらず、とても親切に対応してくださり、犬山焼の歴史や普段はなかなか聞けない焼き物に関する興味深いお話を伺うことができました。また、貴重な資料も拝見し、有意義な時間を過ごすことができました。
この旅では、貴重な日本文化に触れるとともに、茶道を通じて人々の温かさにも触れることができました。